選挙に行こう 7・20参議院選挙 いのち、暮らし、平和――決めるのは政治。動くのは今。
2025年6月14日
奈良民主医療機関連合会会長 津島寿幸
日本は重大な岐路にたたされている
すべての民医連職員のみなさん、共同組織、患者・利用者のみなさん。7月20日(6/14に与党提案)予定されている参議院選挙では、今後の国の予算を戦争準備や大企業優遇に今までのようにまわすのか、それとも国民一人ひとりのいのちや暮らしにまわすのか、が問われています。政治は予算を配分する役目があります。昨年の衆議院選挙では与党が少数になり、政治のあり方・予算の配分が変化してきています。国民の一票が政治を変えている現れです。
私たちの未来を託せる候補者を選ぼう
わたしたちはコロナ禍のもとで、いのちの選別を迫られるようなつらい耐えがたい場面にも向き合いながら、奮闘してきました。コロナ禍で医療崩壊が起き、感染しても入院できないような事態がおきたのは、医療や介護、公衆衛生など社会保障予算を削減し続け、医療提供体制を縮減してきた政治の責任です。消費税、高額療養費、マイナ保険証、生活保護、原発問題、など全日本民医連は「人権と公正」の視点で改善を要求しています。自分たちやこどもたちが平和で安心して暮らせる未来を残すため、主権者として必ず投票に行きましょう。
軍拡で国民は守れないことは明らかになっている
政府は5年で43兆円の防衛費の拡大を決定しました。具体的には「敵基地攻撃能力」のためのミサイル配備、艦船や航空機の購入、アメリカとの「核共有」、トランプ政権からはさらなる負担の増加要求、そして今後実際に戦地に出陣することが可能になるような戦争する国づくりの政策を推し進めようとしています。このような未来をこどもたちに残していいんでしょうか?
クラウゼヴィッツは「戦争論」で「戦争は他の手段を持ってする政治の継続に過ぎない」と述べています。戦争に継続しない政治を追求することもありえます。最も重要なことは、戦争しないこと。戦争を起こさないための憲法9条を生かして外交に力を尽くす道こそ、国連憲章の精神に沿った平和への道です。それが自分たちやこどもたちが平和で安心して暮らせる未来につながるのではないでしょうか。
未来のため、いのちや暮らしにお金をつかう政治に
兵器に5年で43兆円、2025年度の防衛予算は8兆6691億円です。日本は世界で3位(現在は9位)の金額です。(軍事費の比較)物価高騰、低賃金、現在や将来の生活のため国民は現在生活を切り詰めているのに、政治は予算をどう配分しようというのでしょう。
大学の授業料は1.8兆円で無償化できます。小・中学校の給食は4386億円あれば無償化できます。4兆8612億円あれば、年金受給権者全員に年12万円を追加支給できます。現在1~3割の公的医療保険の自己負担も、5兆1837億円あればゼロにできます。コロナ禍の反省にたって医療の提供体制や公衆衛生を拡充させ、患者・利用者の自己負担を減らし、医療・介護従事者が安心して働けるようにし、高齢者も若い世代も暮らしやすい社会にしましょう。反戦・平和こそいのち・くらしに税金を回せる現実的な道のりです。防衛費を増額し戦争準備するためにではなく、わたしたちのいのちや暮らしのためにお金をつかう政治に変えましょう。
私たち一人ひとりの行動が、政治をかえる
「私一人が投票しても無駄」、「どうせ決まっている」、そういう人が増加していると言われています。しかし昨年の衆議院選挙では与党が少数になり、政治のあり方・予算の配分が変化してきています。選挙に行くことで、いのち・暮らしを脅かす戦争への道に進むことを阻む一歩になります。平和な未来は、わたしたち一人ひとりの行動から始まります。
今、いろいろな情報を見て聞いて肌で感じて考えてみましょう。そして行動してみましょう。周囲の人たちにも、選挙に行こうと声をかけていただけるともっとうれしいです。わたしたちが平和に、安心して生きていける未来を選び、一人ひとりが大切にされる政治に変えましょう。